さわってみたいなと思いながらも、1年放置してしまいました。
少しさわった感想をまとめてみました。
Ravello Systemsって?
Palo Alto、2001年設立で、旧Qumranet (現Redhat)からRami Tamirさんがスピンアウトして作った会社です。。Qumranetって、あれですねKVMの源流でしたよね。直近では、Sequoia Capitalとか、Bessemer Venture Partners、Norwestなどの主要VCから、合計で5400万ドル調達しています。プロダクトは、AWSとGCP(Google Cloud Platform)を抽象化するプラットフォームの「Ravello HVX」を提供しています。簡単に言うと、「ESXiとかKVMなどのハイパーバイザーもAWS/GCP上で動かしちゃうぜ」という事です。
なんでAWS/GCP上でESXiとかが動くの?
こんか感じで、パブリッククラウドの1次ハイパーバイザー層の上にRavello HVXが2次(nested)ハイパーバイザーとしてのって、さらにこの上で3次(nested-nested)が動作する感じのようです。3次ハイパーバイザーの為に、Ravello HVXは、Intel VT / AMD-Vをエミュレーションしています。
●どうやってデプロイするの?
〜シンプルなESXiクラスタを作ってみる〜
操作は全て、Ravelloの提供するSaaS型の管理コンソールから行います。
イメージとしては、こんな感じでしょうか。
まず、インストールに必要となるISOやVMDK、OVFをRavelloにアップロードします。
今回は、ESXiのメディアや、vCenter Server Windows版のOSのメディアやインストーラISOをアップロードしてみました。(なぜWindows版のvCenter Serverを使っているかは、vSphere6からvCenter Server Applianceのインストール方法が変わっていて、Ravello経由だと面倒くさそうと思ったので。。。)
注) インポートする形式として、OVAは対応していませんので、OVFTOOLなどを使ってコンバージョンをかける必要があります。
アップロードが終わったら、Canvasから、仮想マシン(今回はESXiをインストールしたいので、Ravelloが用意しているEmpty ESXという仮想マシン)をドラッグ&ドロップして、アップロードしたインストールメディアをマウント、電源ON。
インストール時にファンクションキーが押せなくてイラついている諸兄にとっては嬉しいのではないでしょうか。
一通り必要なシステムをcanvasで描いたら、パブリッシュします。
このタイミングで、どちらのクラウドか、どのリージョンかを選択します。
基本的には本番利用は想定していない使用になっていますので、デフォルトではサーバの停止ポリシーを指定する仕様になっています。また、ライセンスが評価用だったからかも知れませんが、自分から、AWSやGCPのコンソールでどうなっているかは見えず、課金もRavello側のUIで一括で計算されていました。
注)日本のリージョンは選択出来ませんでした。今後に期待!
出来上がり。ひ孫の仮想マシン間のPingは問題なく通ってますし、vMotionも問題なく出来ました。また時間をみて、AWS上の仮想マシンをGCPへLong Distanceしたいと思います(笑)。
出来上がった環境は、ライブラリにカタログとして登録しておくと便利ですね。
ネットワークは、同一リージョンであれば、フラットなL2に見えます。GWはravelloが提供してくれて、DNS、DHCPもRavelloが提供してくれますが、使っても使わなくてもいいです。
●まとめ
急ぎでデモ環境を構築しないといけなかったり、検証環境のハードウェアが用意できなかったりすく事が日常茶飯事ですので、こういったケースでは面白いツールかなと。
アーキテクチャ上、性能は犠牲にしていますが、機能を見れればよいので気にしない。と。ともあれ、まださわりですので、日常的に利用して深堀してみていたいと思います。
ご興味のある方は、以下から2週間のフリートライアルが可能です。
https://www.ravellosystems.com/free-trial-description
コスト試算を始めにしたい方は、以下のカルキュレータがが便利です。
https://www.ravellosystems.com/pricing
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